@article{oai:kindai.repo.nii.ac.jp:00023138, author = {中川, 由美子}, issue = {3}, journal = {近畿大学医学雑誌, Medical Journal of Kinki University}, month = {Oct}, note = {[抄録] 組織再生に用いられる動物血清は,感染性因子の混入のリスクが高い.人に投与された場合,重篤な感染症(例えば,狂牛病)を引き起こす可能性があり,再生医療における安全性が損なわれるという問題点が指摘されている.そこで,本研究では,細胞増殖因子を含有する調製自家血清(Cytokine Rich Autologous Serum, CRAS)システムを導入して軟骨細胞を培養し,新生軟骨組織の再生誘導における有用性を検討した.【方法】実験1:血清中細胞増殖因子量(PDGF-BB, TGF-β, b-FGF)をELISA法を用いて比較検討した.実験2(in vitro study):イヌ耳介軟骨細胞を培養し,細胞増殖能,細胞形状および分子生物学的に検討した.実験3(in vivo study):イヌ耳介軟骨細胞をヒト耳介形状を有する生分解性ポリマーに播種・培養した.その後,ヌードマウス皮下に移植し,移植後10週および20週目に再生軟骨を採取し,組織学的および免疫組織学的に検討した.【結果】実験1より,TGF-β量は,CRAS群において有意に高値を示した.また,b-FGF量は,仔牛胎児血清群において有意に高値を示したが,いずれの群も,細胞増殖に有効な濃度に達してはいなかった.実験2より,仔牛胎児血清群に比較して,CRAS群およびb-FGF添加CRAS群の細胞増殖能が高いことが判明した.また,アグリカンおよびII型コラーゲン合成能は,b-FGF添加CRAS群において最も高い発現が認められた.実験3より,いずれの群においても,耳介の三次元形態は良好に維持されていた.また,軟骨組織の基本構造(軟骨,軟骨膜,新生血管)も再生されていた.特に,軟骨再生は,b-FGF添加CRAS群において最も促進していた.【結論】軟骨再生は,調製自家血清に含まれる細胞増殖因子とb-FGFの両方の作用を受けた場合,最も促進した軟骨細胞の増殖・分化が認められた.また,本法を用いた調製自家血清は,仔牛胎児血清の代用となり得ることが明らかになった., 本文データはCiNiiから複製したものである。}, pages = {113--122}, title = {〈原著〉調製自家血清(Cytokine Rich Autologous Serum, CRAS)システムを導入したヒト耳介形状軟骨の再生誘導}, volume = {31}, year = {2006} }