@article{oai:kindai.repo.nii.ac.jp:00010402, author = {大草, 亘孝 and 西尾, 斉 and 御木, 容 and 吉國, 聖乃 and 門田, 永治 and 巽, 信二}, issue = {1-2}, journal = {近畿大学医学雑誌, Medical journal of Kinki University}, month = {Jun}, note = {[抄録]網膜出血は乳幼児虐待などで法医学的に重視されて来たが,その発生機序には不明な点が多い.これら眼科領域の出血を総括的,法医病理学的に充分に検討した報告もない.本論文では眼科領域の出血を網膜系出血と毛様体系出血に大別し,その頻度,発生機序などについて検討した.法医病理学的には38例中5例(13.2%)に網膜系出血を,21例(55.3%)に毛様体系出血を認めた.脳圧亢進のあった6例中,5例(83.3%)で網膜系出血を認め,非脳圧亢進の32例では認められなかった.脳圧亢進と毛様体系出血に相関性はなく,両出血と死因,血栓塞栓の有無,視神経軸索損傷の有無とも相関性はなかった.以上より,網膜系出血は頭蓋内圧亢進と関連することが示唆された.網膜中心動静脈は視神経内を走行するため頭蓋内圧の影響を直接に受ける.頭蓋内圧が網膜中心静脈圧より上昇した場合に網膜系にうっ血性出血が生じると考察された.毛様体系血管は頭蓋内圧の影響は受けない.しかし,急死例では頭頸部に強いうっ血を生じる.これが毛様体系出血の主たる機序と推定された.網膜系出血と毛様体系出血とでは発生機序が異なる可能性が大である.これらを一括して論じてきたことが混乱の一因であったと考えられる.また,乳幼児の網膜出血は虐待そのものを示唆するものではなく,被虐待児で高頻度に生じる脳圧亢進を示唆するものと推論された., application/pdf}, pages = {29--35}, title = {〈原著〉法医学における網膜出血,眼窩内出血の頻度,発生機序,及び,その意義について}, volume = {38}, year = {2013} }