@article{oai:kindai.repo.nii.ac.jp:00010368, author = {藤谷, 哲也 and 熊野, 正士 and 村上, 卓道}, issue = {3-4}, journal = {近畿大学医学雑誌, Medical journal of Kinki University}, month = {Sep}, note = {[抄録] (目的)64チャンネルマルチスライスCT(MDCT)を用いた肝臓ダイナミックスタディーにおける,肝細胞癌検出のための最適な造影剤量を前向きに検討する. (対象と方法) 対象は肝細胞癌(HCC)が既知又は疑われ,64列MDCTでダイナミックMDCTを施行した128例である.このうち36名が合計56結節の多血性HCCを罹患していた. 63名の患者に525mgヨード/kg(mgI/kg)の造影剤が用いられ(プロトコールA),62名の患者に630mgI/kgの造影剤が用いられた(プロトコールB). 造影剤の注入時間は30秒とした. 動脈相,門脈相,平衡相,各相における腹部大動脈,門脈,肝静脈,肝実質とHCCのCT値を計測した.HCCの計測値から肝実質の計測値を引いた値を腫瘍-肝実質コントラスト(TLC)と定義し,プロトコールA,Bの間で比較した. 統計的分析はMann-Whitney U testを用いた. なお,この研究は,臨床試験審査委員会の承認と患者の同意が得られている. (結果) 大動脈の動脈相,門脈相,平衡相,各相におけるCT値は,プロトコールAでそれぞれ313,153,120HU,プロトコールBでそれぞれ351,166,132HUであり,すべての相において,大動脈の造影効果はプロトコールBの方がAより有意に高かった(P<0.01). 門脈の各相におけるCT値は,プロトコールAでそれぞれ146,167,122HU,プロトコールBで163,190,136HUであり,すべての相において,門脈のCT値はプロトコールBの方がAより高かった(P=0.023,P<0.001,P<0.001).肝静脈の各相におけるCT値は,プロトコールAでそれぞれ124,112,111HU,プロトコールBで126,139,124HUであり,門脈相,平衡相ともに,肝静脈のCT値は有意にプロトコールBの方が高かった(P<0.001). 肝実質の各相におけるCT値は,プロトコールAで77,112,100HU,プロトコールBで82,121,108HUであり,肝実質の造影値は門脈相,平衡相で有意にプロトコールBの方が高かった(P<0.001). TLCの各相における値はプロトコールAで28.0,-9.8,-12.1HU,プロトコールBで37.4,-11.8,-13.6HUであり,TLCは動脈相でプロトコールBの方が有意に高かった(P=0.042). (結論)630mgI/kg量の造影剤投与の方が,525mgI/kgよりも動脈相における多血性HCCの肝臓とのコントラストをより向上させた. また,平衡相において50HU以上の十分な肝実質造影を呈した., application/pdf}, pages = {155--162}, title = {〈原著〉ダイナミックマルチスライスCTにおける多血性肝細胞癌検出に最適な造影剤量の検討}, volume = {37}, year = {2012} }