@article{oai:kindai.repo.nii.ac.jp:00010157, author = {東田, 有智}, issue = {1}, journal = {近畿大学医学雑誌, Medical journal of Kinki University}, month = {Mar}, note = {[抄録] 気管支喘息は気道の慢性炎症性疾患であり,種々の刺激で気道炎症が悪化し,その結果,気道狭窄と気道過敏性の亢進が誘導され,喘鳴,呼吸困難,咳や痰の症状が出現する.2009年に新しく改訂された『喘息予防・管理ガイドライン(JGL)2009』では,症状が認められる場合は炎症が存在するとの認識のもと,抗炎症治療に重きを置き,治療ステップ1から最も抗炎症効果の高い吸入ステロイド薬(ICS)が推奨され,ICS が喘息治療の第一選択薬となっている.また長期管理における段階的薬物療法において,重症度に応じた『ステップ』から治療内容の強弱に沿った『治療ステップ』へ改訂された.そしてICS のみで喘息がコントロールできない患者に対し,治療ステップ2から長時間作用性β_2刺激薬(LABA)を追加することが推奨されており,ICS とLABA との配合剤として吸入する方が,アドヒアランス向上,抗炎症作用の面からも有効であり望ましいと考えられている.ICS のみで喘息がコントロールできない患者にLABA を追加することで,呼吸機能や喘息症状が改善し,また短時間作用性β_2刺激薬(SABA)の使用回数の減少,急性増悪回数の減少,気道過敏性の改善などの効果も見られる.本邦ではICS/LABA 配合剤としてアドエア(フルチカゾン/サルメテロール)が2007年に発売され,2010年1月にシムビコート(ブデソニド/ホルモテロール)が発売された.シムビコートは1つのデバイスで用量調節が可能であり,シムビコートに含まれるホルモテロールは気管支拡張作用において即効性があることが特徴となっている.特に,新しい概念であるSMART 療法は,シムビコート一剤で長期管理薬として,また発作治療薬して使用する方法である.この方法により,重篤な喘息発作が予防できる可能性があり,喘息の長期管理が簡便になる可能性がある.喘息は気道の慢性炎症性疾患であることから,ICS を基本とした抗炎症治療がもっとも重要であり,症状がよくなっても治療を継続してもらうための患者教育,吸入指導が大変重要である.医薬分業,病診連携を通じて,これらを浸透させていくことが今後の課題である., application/pdf}, pages = {3--10}, title = {〈総説〉「喘息治療 ―今後の治療戦略」}, volume = {35}, year = {2010} }